2009年 04月 08日
4月8日 先生、外に行ってもいいんですか?
一昨日、黒板には、こんなふうに書いておいた。
「おはようございます。
朝学習は、国語の教科書を静かに読みましょう。
プリント類は、先生が来てから集めますから、出さないように!」
教室に行ってみると、もう、みんなきちんと座って国語の教科書を開いているのです。
まだ、予鈴もなっていないのに(8:25に予鈴が鳴り、8:30からが朝学習です)・・・。
教室に入り、「おはよう」と声をかけると、トコトコトコと、女の子がやってきて、
「先生、外に行ってもいいんですか?○×くんが外に遊びに行っちゃったんだけど・・・。」
と報告に来てくれた。
子ども達、どうやら、朝、教室に来たものの、朝遊びをしていいのかどうか分からなくて、それで、ほとんどの子は座って朝学習の用意をして待つことに決めたらしい。
おもしろいなあ、3年生って・・・・って、思ってしまう。
「いいんですよ、外に遊びに行っても。でも、もう予鈴が鳴るから、今から出るのは無理かな。」
「ああ、いいんだ。」
と、納得して、女の子は自分の席に戻っていきました。
今日は、ノートやドリルが届いていて、それらを配ったり、プリント類を集めたりしていると、一時間が終わりました。
ノートを配るたびに、
「ひぇーっ、ちっちゃいマスだぁ。書けるかなあ。」
「うぉーっ、理科のノートだあ。」
などと、リアクションしてくれるので、なかなか楽しいです。
今日は、私にとっては、定番授業「口に二画」の授業をしました。
3年生でやるのは初めてなので、どれくらいの漢字を見つけてくれるか、興味津々でした。
「口に二画」っていうのは、「口という漢字に二画加えてできる漢字を探しましょう」という単純な学習なのですが、クラスみんなで仲良く学習する体験に適しているのです。
まず、1人で2分間、考えます。いくつ探せたか、数を確認します。
次に、おとなり同士で相談してみます。これも、2分間です。いくつ探せたか、数を確認します。
そして、今度は、班です。このあたりから、少しにぎやかになります。
「おーっ」とか「えーっ」とか、楽しそうな声が響きます。
で、発表です。
10個までは、簡単にクリアです。
その後、発表するたびに、「おーっ!」という驚きの声。これがいいです。
結局、15個探せました。3年生としては、上出来です。
で、こう言いました。
「まだまだあるんだけど、・・・・教えてほしい」
子ども達からは、
「教えてーっ」
「駄目ーっ、まだ考えるからぁ!」
という声が上がりました。
私は、こんな話をしました。
「あのねえ、先生の知り合いの先生がね、あっ、塾の先生なんだけど、世界算数大会に子ども達を連れていったんだって。でね、中国の子ども達がすごく算数ができるのに驚いたそうです。で、ある時、中国の子どもと日本の子どもに同じ問題を解かせてみたんだって。どちらの子ども達も解けなかったんだけど、中国の子ども達は絶対に答えを教えないでって言ってきたそうです。自分達でもっと考えて、解きたいって。日本の子ども達は、すぐに教えてって言ってきたんだって。解き方を覚えたいから・・・・。その先生はその時、ああ、中国の子ども達は算数ができるはずだって思ったそうです。」
「いいですか。自分の頭を使って悩む、苦しむことが大事だよ。簡単に覚えたことは簡単に忘れます。悩んで考えたことは忘れないよ。頭を鍛えて、賢くなろう。もうちょっと、考えてごらん。宿題にはしません。お家の人と考えてもいいからね。」
たくさんのことを教えたいと思う。
でも、それ以上に、たくさんのことを考えられる子ども達であってほしいと思う。
これが、私の授業びらき、だ。