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学校から新しい風を!

8月10日 模擬授業

先日、教員採用試験を受けた二人の講師の先生から、結果の知らせを受けた。
一人は受かり、一人は落ちた。あっ、一次試験の結果です。

二次試験では、実技や模擬授業があるとのこと。
で、今日の午前中は、「模擬授業の練習をしよう」と、二人を集めた。

今回に限っては、厳しく指導しようと心に決めていた。
二次試験では、「テーマをもらって」、「15分で指導案を書いて」、「15分間の模擬授業をする」ことになっているそうだ。
たとえば、「12-4の指導(1年生)」というテーマをもらって、「本時のめあても含めて45分の授業の指導案」を書き、その指導案をもとに「最初の15分間程度の授業」をするということだそうだ。
私が試験を受けた時は、そんなものはなかった。もし、あったら、きっと落ちていただろう(笑)

今日は、私がテーマを出して、10分で指導案を書いてもらって、5分間の模擬授業をしてもらい、私がコメントをするという方法をとった。

まず、最初は、漢字指導。
「家という字の指導」というテーマを出した。
この指導案は、案外、書きやすい。指導する内容は、ある程度、決まってくるからだ。
指導内容には、必ず、「書き順」が含まれてくる。
二人に模擬授業をしてもらうと、二人とも、「空書き」を取り入れていた。
ところが、問題なのは、そのやり方だ。
半身の体制(身体半分を黒板に向け、半分は子どもの方に向ける)での指導ができていない。
また、「大きく書く」という指導も抜けている。(手先だけで書かせると、子どもがきちんと書けているかどうかのチェックが曖昧になってしまう)
また、二人とも、一回の指導で終わってしまった。一回では駄目なのである。私は、テンポや言葉かけを変えて、三回はやるようにしている。
また、黒板の使い方にも問題があった。
字の上手い下手以外にも、黒板の使い方という問題がある。
一度書いたものを消さずに、一時間使うように構成するということ。
字の大きさという問題。
半身の体制については、実演してみせて、もう一度、二人に身体の使い方を練習させた。

次は、算数の指導。
「12-4の指導」というテーマを出した。
この指導案は難しい。考えなければならないのは、相手が1年生だということだ。
私なら、半具体物(タイル)が指導案の中に書かれているか、どう活用されるかを見ていくのだろうなあと考えながら、出してみた。
N君は、「10の補数を中心とした指導」。H君は「タイルを使った指導」を書いていた。
ただし、二人とも、模擬授業の内容は、ちぐはぐなものとなっていた。
私は、5分間だから、「導入を除いて、いきなり展開部分からやって」と言ったのだが、二人とも5分程度で、指導が終わってしまいそうな展開となってしまったのだ。

二人に、まず言ったのは、
「授業は、大雑把に考えれば、導入(5分)→展開(35分)→まとめ(5分)という流れになる。15分で指導案を考えるなら、まず、中心部分を考えて、その前に何をやるか、その後をどうまとめるかという流れで考えた方がいい。そのあたりが意識できていない。」
ということ。
更に発問について。
二人とも一問一答式のものになっている。
「発問は、大きく分けると二つに分けることができる。一つは、子ども達の考えを広げていくもの。もう一つは、子ども達の考えをグッと深めていくもの。難しくても、そういうことを意識して発問を考えていく事が大切だ。」

最後に、学活の指導。
「思い出に残る運動会にしよう(6年)」というテーマを出した。
10分考えてもらった後、模擬授業をしてもらったのだが、ひどかったので、途中でやめてもらった。
二人とも、子ども達から意見を出させて・・・という流れはよかった。
ただ、問題なのは、「教師の落としどころ」が意識されていないということだ。
「子ども達にこういうところを考えてもらいたい」という意図のもとに45分を構成するべきなのだ。ただ、子ども達に意見を出させて、流れていくようでは駄目なのだ。
「45分のドラマをつくるような感覚で指導案を作らないと駄目だ。」

私なら、と言って、「今年もいよいよ運動会だね。ところで、みんな、昨年の運動会の思い出って何?」この後、たとえば、こんな風につなげる。
「よーし、じゃあ。目をつむって、昨年の運動会のことを思い出してみよう。何が見えてきた?はい、では、見えた人から立ちまょう。」
そして、子ども達に発表させる。この後は、ちょっと秘密です。

あっいう間に、お昼。
今日は、娘と昼ご飯を食べることになっていたので、急いで、帰宅。

この模擬授業・・・若手を育てるには、いい方法かもしれない。
二次試験までに、もう一回、何とか時間をとって、二人の勉強に付き合えたら、と思う。
Commented by じゅんじゅん at 2007-08-11 11:28 x
ついに教員採用試験で死者が出てしまいました
どうも、事件のあった学校では、体育館にいた受審者に対して、心停止した人がいることが伝えられ、一時中断になったものの、 水泳実技は再開されたようですね。
中断になった時は体育館のプール側の扉は閉められ、でも 体育館の外には出ないようにして熱中症にならないように気をつけてください、との指示があったそうですが全く信じられない運営です。
また、亡くなられた方には2人のお子さんがいたそうです。あの独特の緊張感の中、信じられないような運営がなされていた採用試験での事故…というよりも人災事件。 到底自己責任で済ますことは許されないと思います。
私達「埼玉県臨時教職員制度の改善をすすめる会」は埼玉県に改善を求める要望書 を提出しました。http://plaza.rakuten.co.jp/susumeru3/  ← ぜひご覧ください!
Commented by ブー子 at 2007-08-11 11:34 x
はじめまして。やっと今日から10日ほど休めます。
うちの学校にも採用試験をがんばっている講師の先生が2名います。二人とも実績も豊富で、職員数が16名の中で本当に戦力になっています。日々の仕事の合間を縫ってピアノなどの練習をしています。がんばって!!としかいえません。(ふたりとも1次合格)寄り添って応援してあげているsitoiさんってすばらしいです。
Commented by sitoi at 2007-08-16 06:39
書き込み、ありがとうございます。
過酷な採用試験。本当に、みんな頑張っておられます。
私に手助けできることなど、ほんの些細なことなのですが、私の周りにいる素敵な方々を何とか手助けしたいと思っています。
月に一度、開催している「明日の教室」も、そういった思いから始めました。他人事にせず、自分ができることをしていきたいと思っています。
by sitoi | 2007-08-11 08:01 | Comments(3)

E-mail:susumu422☆gmail.com(☆を@にしてください。)

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