人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

学校から新しい風を!

6月30日 こんな時どう言い返す?

今日は、久しぶりの空き時間。
今年度は、週2時間の家庭科の授業を専科の先生に持っていただいている。
ここぞとばかりに、事務仕事に励む。

と、そこにヘルプの声。
「ちょっと、○×君が騒いでいて、もうちょっと無理。糸井先生、行ってあげて。」
うーん、どうしたんだろうと思いながら、その場に行ってみる。
すると、女の先生二人が暴れまくっている男の子一人を必死で押さえこんでいる(?)状態。

とりあえず、タッチ交代といった感じで、その子の手を握り、
「あっ、先生方、もう大丈夫です。私が話を聞きますから・・・。」
と、その子と対応することに。

その男の子、もう泣きながら、目は血走り、とにかく叫び続ける。
「離せ、コラーッ。」
「みんな嫌いじゃー。」
「こんな学校、もうきいひんわっ。」
「みんな馬鹿や、学校の先生も馬鹿や。」
「先生なんか、先生なんかなあ、ただ給料もらってるだけやろ。」
「みんな躾がなってないんや、先生が躾へんから、こうなるんや。」

この暑い中、興奮しまくっているので、ダラダラと汗をかきながら叫び続けている。
途中までは、私も「静かにしなさい!」などと言っていたのだけれど、これではどうにもならないと思い・・・その時、池田先生@京都橘大学の著書の題名が頭をよぎった次第。
そう、「こんな時どう言い返すーユーモアあふれる担任の言葉ー」(池田修著・学事出版」である。

池田先生は、今月号の「授業づくりネットワーク」誌で、その指導のポイントとして、以下の2点をあげられている。

1.教師の指導の土俵で指導する
2.感情には理論を、理論には感情を、である。

とりあえず、別室で話を聞き、話をすること30分。
「で、どうするの?帰るの?」
と聞くと、
「先生、御免なさい。担任の先生にも謝ります。」
とのこと。
最後に、
「ねえ、先生のこと、知ってる?」
と、聞くと
「知ってるよ、5年生の糸井先生やろ。」
「ああ、そうだよ。あのねえ、これから、たまに教室、見に行くな。君、がんばるって言ったよな。がんばってる姿見に行くしな。・・・・もう、イライラすんなよ。」

池田先生は、その著書のまえがきに、こう書かれている。

生徒の指導場面は、突然訪れます。
目の前の問題に、その場で、言葉で、指導しなければなりません。
指導の言葉を考えるために許される時間は5秒が限界です。
・・・・・

まさに、その通りだと思う。そして、そのために必要なことは、これも池田先生が、今月号の「授業づくりネットワーク」誌に書かれていた。

自分の指導哲学を持つ

これが何よりも大切だ。しっかりとした自分の指導のあり方のないと現場ではやっていけない。教科指導と同様に、とても大切なことだと思う。

しかし、いい空き時間にいい勉強をさせてもらった。
○×君、頑張れよ!
Commented by 池田修 at 2006-07-02 17:52 x
拙著を紹介していただきまして、ありがとうございます。
あの本は会員版に連載していたものを一冊にまとめたのですが、半年間の連載の予定が4年半も続いてしまったという私に取っては記念になる本でした。

毎月、いや毎日事件が起きるわけで、それを一つ一つ記録して連載していました。途中から
(を、連載のネタを一つ貰ったぞ)
なんて良くないことも思っていましたf(^^;。

       

Commented by 池田修 at 2006-07-02 17:53 x
今月号に書いた
「1.教師の指導の土俵で指導する」
というのは、ちょっと補足が必要かもしれません。

私は中学校の教師でしたから、子どもから大人へと導く一歩目を大切にすることが私の仕事だと思っていました。ですから、目の前の生徒が何を言いたいのか分かっていながらも、彼らがちゃんと伝えないと
「それじゃあ、分からない」
と突っぱねていました。

小学校の作文指導で、先生が赤ペンで、子どもが書き切れない部分に、『〜ということを言いたいんだよね?』とコメントするのとは全く違う立場です。

で、小学生には私の指導のスタンスはどうなのかなあとも思うのですが、「オレ様」の小学生が出現するにあたり、「1.教師の指導の土俵で指導する」というスタンスが、小学生の指導にも必要になってきているかなとも思い始めています。

なお、この場合の「指導」という言葉は家本芳郎先生の『教師におくる「指導」のいろいろ」http://www.koubunken.co.jp/0100/0079.html
にある「指導」でやっているつもりです。
Commented by 池田修 at 2006-07-02 17:53 x

これから小学校と中学校の連携がますます盛んになってくると思いますが、私は中学校の先生は小学校の先生から、その丁寧な授業の指導方法を学び、小学校の先生は中学校の先生から様々な生徒指導の方法を学ぶということが大事ではないかと思っています。

そして、大学では教科指導と生徒指導を一場面の中で指導する指導力を育てることが大事ではないかと。

長くなりました。
ありがとうございました。
Commented by sitoi at 2006-07-04 06:34
池田さんの本は、とても勉強になった一冊です。
小学校現場は、子どもへの指導のテクニックという点では、まだまだ粗いというのが現状ではないでしょうか。
その粗さからくる「オレ様化」した子ども達とのズレが、取り返しのつかないことになっているような気がしています。
池田さんの本に書かれていることは、ほとんどそのまま小学校での指導に使えると感じています。
小中の連携については、私も同感です。
by sitoi | 2006-07-02 08:54 | Comments(4)

E-mail:susumu422☆gmail.com(☆を@にしてください。)

by sitoi
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31