2006年 03月 05日
3月5日 学びの共有化を願って、今日も書く・・・
職員室配布用だ。自分が学んだものを少しでも広げたいという思いだ。もちろん、反感を買うこともあるだろう。でも、そんなことはどうでもいい。反対に少しでも、同じように学んでくれる教師が広がるなら。だって、まず、自分の隣りにいる人に広げたいじゃないですか。
今日は、娘のサッカーの試合の付き添い。
というわけで、今朝一番に「学び通信」を書き上げた。
学び通信 研究通信 3/6
効果10倍の〈教える〉技術 (吉田新一郎著・PHP新書)
◇またまた凄い本が発売になりました。タイトルに書きました「効果10倍の〈教える〉技術」が、それです。たったの700円ですから、是非、読んでみて下さい。少し大きな書店なら平積みされているはずです。
◇まず、p26に書かれている「講義を聞くだけでは10%しか身につかない」のところを何度も読み、考えさせられました。
以下、その部分を紹介します。
しかし、約2500年前にあの有名な老子は「聞いたことは忘れる。見たことは覚える。やったことは分かる。」と言ったそうです。うまい話は、いくらでもその時は分かった気にさせてくれますし、いいノートも取らせてくれますが、それらが活かされることはほとんどなく、忘れられる運命にあります。
ちなみに、「見たこと」もあまり当てにはなりません。例えば、私は感激して見た映画やテレビなどすぐに忘れてしまいます(おかげて何回も新鮮に見ることができますが)。
その後、大分後になってですが、「見つけたこと(発見したこと)は、できる」と付け加えた人がいます。ちなみに、この老子が言ったことを数字で表したアメリカの研究者がいました。それは次の通りです。(数字は、記憶に残る割合を表しています)
聞いたことは、 10%
見たことは、 15%
聞いて見たときは、 20%
話し合ったときは、 40%
体験したときは、 80%
ここまでは、老子が言ったこととだいたい合っています。それでは、「見つけたこと(発見したこと)は、できる」のレベルは、どのような体験に相当するか想像がつきますか?
教えたときは、 90%です。
・・・この部分を何度も読んで、こう考えました。
ならば、学校の中で、この「教える」という行為を基礎学力作りの中に作り出せば、子ども達の学力はアップするんじゃないのだろうか、と。
しばらく考え、二つのプランを企画してみました。
◇プラン1
今、算数の授業では、総復習の学習を進めている。ならば、3人程度のグループを作って、教え合いの学習を進めればいいのではないか。
最近、メールで少しやりとりさせていただいている岩瀬先生@埼玉の教室ではすでに、こんな学習を展開しているそうです。
わからない問題をまず説明して、分かってもらおうとしていました。
その後、もう一度その問題をやってもらって、「どうやって解いたか、私に説明して!」
と相手に説明をさせていました。それだけでも素晴らしい!と思ったのですが、ミニ先生はさらに、ドリルから類題を探してきて、やってもらっていました。
驚いたのはその後です。
そのミニ先生は、
「じゃあ、他の人に教えに行ってみよう!」
と、他の友達に教えに行かせました。
そしてちゃんと教えることができているのか、そばで聞いているのです。
教えるという行為が素晴らしい学習につながることを子ども達に話しますと、ある子がこう言いました。「じゃあ、先生が一番いい勉強になってるんだ」と。まさに、その通りです。これは、我がクラスでも始めました。好評です。
◇プラン2
本校の子ども達の素晴らしい点は、「子ども達の縦のつながり」です。特活の先生方のがんばりも手伝って、なかなか実現が困難とされている縦割り掃除や縦割り遊びも実現されています。
ならば、この縦割りの関係を学習に活かせないだろうかということです。例えば、下の学年に教えに行くという活動が、「意欲のアップ」「学習の記憶アップ」につながるのではないだろうかと考えたわけです。
これは、かなり細かく考えていかないと失敗しそうですが、うまく設定していくことができれば、画期的な学習システムになると思います。
週に一回くらい時間を設定して・・・そう、その時間を補習時間として設定してもいいのかもしれない。水曜日の放課後のわずかな時間、「まなびたいむ」なんて名称が柔らかいかな。高学年は教えられるんじゃなくて、教える側に回るのです。5年のN君が、低学年に楽しそうに九九を教えることができれば、すごいんだけどなあと思います。そして、そうすることが、N君の学力アップにつながらないかなあ・・・。もう少し考えてみたいです。
>ならば、この縦割りの関係を学習に活かせないだろうかということです。例えば、下の学年に教えに行くという活動が、「意欲のアップ」「学習の記憶アップ」につながるのではないだろうかと考えたわけです。
これです。これを提唱して、この実践を研究結果にまとめていらっしゃるのが西川純先生です。異年齢集団の学習を勧める事で糸井さんのおっしゃる結果が出ています。
異学年学習・ジェンダーによる学校まるごとの処方箋
「忙しい!」を誰もいわない学校
東洋館出版社 1800円
がお勧めです!
今日子ども達が教え合いをどう思っているか聞いてみました。
またお時間がある時にHP覗いてみて下さいね!
今日堤さんからお電話をいただきました。
とても嬉しかったです!ありがとうございました。