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学校から新しい風を!

4月30日 既に知っている子も楽しませたい歴史の授業

本校で歴史授業を実施する際、一番悩むのが、すでに知っている子がかなり存在するということである。
塾や家庭教師の先生から、すでに教えてもらっている子がかなりいる。
だから、普通に本に書いてあることを授業しても、その子達は全く楽しくないわけだ。

向後先生が、先日の講座で言われていた。
「できるようになったにも関わらず、子どもが嫌いな学習は、つまり教え方がまずいのだ」と。
まさに、その通りだと思う。

だから、歴史の授業でも切り口を変えて、知っている子は「ああ、だからそうだったんだ」と思わせたいし、知らなかった子からも「へえーっ」という声を出させたい。

そして、勝負は帰宅後だ。
夕食の話題に、「今日、歴史でこんな話を聞いたんだ」と子どもの口から話が出ればこんなに嬉しいことはない。
更に、「ノートまとめしなくっちゃ」と楽しげにノートに向かう子ども達にしていきたい。
もちろん、それは、そんなに簡単なことじゃない。
だけど、私がめざしている授業は、そういう授業だ。
学力がなんだかんだなんてどうでもいいと言うと語弊があるが、たとえば、歴史の重要語句を何度も書かせて、何度も言わせて、それでテストができましたなんていう報告を聞いても、ちっとも素敵だとは思わない。

子どもの日記に、土曜日に、おばあちゃんに蛇塚古墳の行き方を調べてもらって、家族で出かけてくれたことが書いてあった。行き方が途中分からなくなって、お昼を食べる店に入って道を聞いて、それでやっとたどり着いたことが楽しそうに書かれていた。
蛇塚古墳のことは京都の歴史なので、たぶんテストには出さないだろう。だけど、この子の学びは素敵だなあって思う。
私は、こういう学び方を一年間を通して語っていきたいと思っている。

さて、9時間目の歴史授業は、大和朝廷についてだ。
稲荷山古墳で見つかった鉄剣を紹介した。
地図帳で稲荷山古墳の場所を確認させる。
「鉄剣が出土されたと書かれているけど、古墳から出土されるものは2種類あったね?何と何でしたか?」
指名!「そう、はにわと副葬品でしたね。」
「はにわは何のために置かれたんでしたか?」
といった具合に復習しながら話を進めていく。
実際に剣に書かれていた文字を拡大して、子ども達に見せる。
今の漢字と同じ文字もあるので、勝手に子ども達は声に出して読み始める。
「獲加多支鹵大王」と書かれた部分に着目させる。
で、大和政権が関東までを支配していたことや、朝鮮に兵を送ったことなどを話していく。
こういった学習では、問いかけをして列指名をしたり、声に出させて読ませたりして、聞きっぱなしの学習にならないように注意する。

最後は、埼玉県の「高麗神社」(埼玉県)を見せて終わり。
この神社には、韓国のスターが参拝に来ることで有名。
韓国のスターが参拝している様子を見せる。
子ども達は、
「高麗って、聞いたことある。高麗人参?」
「さっき見た朝鮮半島の地図に、高句麗ってあった。句を取ると高麗だ」
などの声が上がる。
「よく気がついたね。この神社はこうらいとは読まず、こまと読みます。朝鮮半島からの渡来人が建てた神社として有名なんです。それを韓国の方は知っていて、参拝に来られる方も多いようです。もう、この頃には、朝鮮半島と日本に行来きが、かなり活発になっていたことが分かります。」

その後、NHK教育テレビ「歴史にドキリ」を視聴。家庭でもパソコンでいつでも視聴できることを告げる。これは歴史学習として、かなりお手軽!




by sitoi | 2015-05-01 09:43 | Comments(0)

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