2011年 02月 26日
2月26日 続・穐吉さんと思い出(6)
私は、三つの内容を演奏会の中に組み入れることにしていました。
一つ目は、子ども達の「宇治田楽」の披露。
二つ目は、野村誠さん・安那瑞穂さん・林加奈さんという三人のアーティストによる「創作・宇治田楽」
三つ目は、穐吉敏子さんの演奏会(一曲に「宇治田楽」という曲を依頼)
一つ目の、子ども達による「宇治田楽」は、途中経過です。
この演奏会で、刺激を受け、修正していければと考えていました。
二つ目の、アーティストによる「創作・宇治田楽」は、即興でやってもらうことになっていました。
昨年度、念入りな練習を積み重ね華麗なバレエを踊っていただいた安那瑞穂さんに、今年は、即興のピアノ演奏で、即興でコンテンポラリーダンサーとしてのダンスを依頼したのです。
同時期に知り合った林加奈さん(音楽家・美術家)も、参加して下さることになりました。
そしてダンスを支えるのが、野村誠さんのピアノです。
三つ目は、穐吉敏子さんの演奏会です。
以前、紹介したように、子ども達が感じ取った4小節の楽譜はアメリカに送付済みでした。
更に、演奏曲に関しても、今年は、私からオーダーさせてもらっていました。
さて、演奏会の数日前、穐吉さんからFaxが届きました。
そこには、東京から、新幹線で京都入りすること。
そして、「今回は、交通費だけでいいわよ」との一言が付け加えられていました。
「ん?交通費?どこからの?」
思わず、独り言をつぶやきました。
悩んだ末、そのお言葉に甘えさせていただいて、10万円を用意することにしました。
当日は、妻にも声をかけました。
「もう、こんな機会は一生ないだろうから・・・・」と。
そして、とうとう、穐吉敏子さんをお招きしての二度目の演奏会の日がやってきました。
天気は快晴。
私にとって、生涯忘れることのできない一日の幕開けでした。
(以下、次号に続く)