2010年 08月 07日
8月6日 人間万事塞翁が馬
今日も、ある学生から、「駄目でした」という連絡をいただいた。
辛いだろうに連絡をくれたところに、この学生の誠意を感じる。
私自身も、一度目の採用試験を落ち、二度目の採用試験で合格した。
だから、採用試験で落ちる無念さは分かる、つもりだ。
ただ、ただ悔しかった。
だけど、この悔しさを味わったことは、私の教師人生において、大きなプラスだった。
あの悔しさを味わったから、ある意味、本当に教師になりたいと思った・・・・のかもしれない。
悔しさはバネになり、力となる。
だからかどうかは分からないが、周囲の教師が「早く辞めたいわ」と軽々しく口にする中、私は教師を辞めたいと思ったことは、ない。
以前、「明日の教室」に河原先生にお越しいただいた時、参加者から、こんな質問が出された。
「そのようなネタを準備されるには、ものすごい時間が必要になると思います。なぜ、河原先生は、そこまでモチベーションを維持することができるのですか?」
(言葉は正確ではないと思うが、おおよそ、こういった内容だったと記憶している)
河原先生は、しばらく考えた後、こう言われた。
「初任の頃、授業にならなかった。生徒達は自分の話を聞いてくれないし、勝手にお喋りをしている。その中で、授業しなければならなかった。それが、とても辛かった。だが、準備する中で、生徒が反応してくれるようになった。もう、あの時の教室に戻りたくはない。」
同じようなことを、同じく中学校教師である石川晋さんも、書いておられたことがあった。
悔しさや、悲しさが人を強くするのだと信じている。
悔しさや悲しさからはい上がってきた人は、本物になれると思う。
何となくうまくいっている人は、大事なモノを見逃してとまうことがある。
人間万事塞翁が馬、である。
私の座右の銘だ。
教員採用試験を受け、惜しくも駄目だった方々。
人間万事塞翁が馬、である。
その悔しさは、きっと、将来かけがえのない力へと変わるはずである。
月並みな言葉だけど、・・・・・頑張れ!
私は、そんな方々を応援したい。