2007年 06月 16日
6月6日 食べたものはどうなるのかな?Ⅱ
1時間後に体重を計ってみると、おにぎり100gを食べた子の体重は、そのまま100g増のまま・・・。水200gを飲んだ子の体重は、200g減っていて、もとの体重になっていたのでした。
こうなることを予想していた子もいたものの、実際にデジタル表示で、もとの体重が示されると、まさに「オーッ!」でした。
子ども達の予想からは、私が意図していた言葉がスムーズに出されました。
つまり、
1時間経つ間に、食べたものが消化されるのとちがう?
休み時間に、サッカーをするからエネルギーとして使われるのと違う?
といった言葉です。
今回の「食べたものはどうなるのかな?」の授業の中で、私が扱いたいのは、まさしく、理科学習の「消化」としての内容と、食育としての「基礎代謝」といった内容なのです。
ちなみに、2時間経過した時点で、体重を計ってみると、おにぎりを食べた男の子の体重は、100g減ってもとの体重に、水を飲んだ子の体重は、更に100g減って、もとの体重より100g減となりました。
さて、そんなこんなで、今日の授業です。
今日の授業では、昨日のことを振り返りつつ、ヒトの体を車にたとえて話をしました。
「昨日、みんなは、T君やK君が水やおにぎりを食べた後、体重がもとに戻ると予想したよね。その時に、サッカーなんかをしてエネルギーを使うから・・・と言いましたね。まさにその通りでしたね。みんなは、たとえば、サッカーをしなくても、いろんなことをしてエネルギーを使いますよね。たとえば、歩くことだってエネルギーを使うことになります。そして、そのエネルギーをどうやって手に入れているか分かりますか?」
「食べ物ーっ!」
「そう、食べ物ですよね。これは車と似ています。車の場合は、ガソリンですよね。ガソリンというエネルギーを入れて走る。走ればガソリンが減っていって、少なくなれば、また入れるって感じです。ただし、車の場合、エンジンを切って走らなければ、ガソリンは減りません。ヒトの場合、エンジンを切るというのは、死んでしまった状態になるので、できません。常に、エンジンオンの状態です。車でも、走らなくても、エンジンオンにしていれば、ガソリンは減っていきます。
ヒトが生きていくための最低限の必要なエネルギー量を基礎代謝と言います。車でいえば、走らせないで、エンジンオンの状態です。」
「さて、このヒトの基礎代謝量ですが、単位は分かるかなあ?食べ物に関係あるんだけど・・・」
「・・・・」
「えっとね、カロリーっていうんですよ。聞いたことある?」
「あっ、聞いたことある。」
「じゃあ、今日は、みんなの基礎代謝量を測定してみましょう。」
と言って、昨日の体重計を見せる。
「この体重計、実は、ただの体重計じゃないんですよ。」
と、体重計の一部を伸ばして見せる。両手で持つ部分が出てくる。
「この体重計に、年齢や体重をインプットして、量でこの部分を持って、手を前に出すと、一人一人の基礎代謝量を測定することができるんですよ。」
「えっ、一人一人違うの?」
「はい、違います。では、順番に計ってみよう。」
別課題を与えつつ、一人ずつ廊下に出て、測定した。
多い子は、1400kcalを越え、少ない子は、800kcal弱という結果だった。
ノートに記録させ、2時間目の授業終了。