2006年 12月 15日
12月14日 何かが変わるといいな
少し後に、ソニーコンピュータエンタテインメントの方3名来校。
8:30、教室へ。
何と、子ども達全員が揃っていた。
ここのところ、毎日、遅刻を繰り返している○×君。
数日前から、
「おい、木曜日の1,2時間目はゲームの授業だぞ。遅れずにおいでや。」
とは言っていた。
子ども達も驚いていた(?)
恐るべし、ゲームの力(?)
まずは、一日にどれくらいテレビゲームをしていますか、という実態調査。
我がクラスのトップは、○×君の「5時間」。
うーん、これに、テレビの視聴時間が加わると、いったい何時間になるのだろう。
その後、「テレビゲームの歴史」へと授業は続き、「ゲームに夢中にさせるための工夫」を考えていった。自分の考えを付箋に書き、グループごとにKJ法でまとめていく。
こういった流れは、ふだんの授業でも使えるなあ・・・。
ゲームクリエイターの方の「子ども達へのメッセージ」が素晴らしかった。
ゲームの裏側で、いろんな人達がクリエイティブな仕事をされていることを感じられたのは、子ども達にとって、いい体験だったと思う。
2時間の授業を休憩なしで実施していただいたのだが、子ども達は、精一杯頑張れたと思う。
いい授業をしてくれた学生達に、感謝、感謝だ。
午後からは、悪循環を断ち切る授業を試みる。
教材は、今、病気療養の為、休まれている隣のクラスの先生からの手紙だ。
今日、実は、いつもより少し早く5:00に目が覚めた。
気合いを入れた授業を・・・となると、気になって目が覚めるものだ。
朝、静かに授業のことを考えていた。
ああ、自分は、きっと、この手紙を子ども達の前で読むと、泣いてしまうのだろうなあ。
でも、その涙を、子ども達にどう捉えさせる?
子ども達に何を考えさせ、どうつなげていく?
そんなことを考えていた。
そして、5時間目。
私は、やっぱり涙をこらえることができなかった。
大人が涙ながらに手紙を読む姿・・・それは格好いいものではなかっただろう。
でも、それが今の私の思い。自分の思いをストレートに子ども達に伝える方法を今回は、選んだ。静まりかえる音楽室で、子ども達は、真剣に考えてくれたように思う。
放課後、隣のクラスの先生から、こんな質問をされた。
「糸井先生、先生は、ああいう授業ができるようになるのに何年かかったんですか?」
「どうやったら、ああいう授業ができるようになるんですか?」
・・・・。
分からない。
あの授業がどれほどの価値があるのかも分からない。
ただ、今も昔も、少しでも子ども達の心に響く授業がしたいと思い続けてきた。
大事なのは、その思いなのだろうと思う。
何かが変わるといいな。