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学校から新しい風を!

5月5日 弱みは強みになるという真実

社会科教師としての唯一の強みは「社会科専門ではないという弱み」にあると思っている。
社会科の中高の免許も持っていないし、大学で社会科を専門に学んだわけではない。
そればかりか、高校まで一番嫌いだった教科は間違いなく社会科だ。
そんな私が小学校で社会科を専科で教えている。
いや、半年だけだったが、大学でも教えた・・・。

今年は、4年生で社会科を教えている。
どうしたもんかいな・・・と思っていたのだが、これがなかなか面白い。

自分が面白いなって思ったことをもとに授業を考える。
これって、ある意味、専門でないという弱みがなせる技だと思う。

地下鉄の駅から学校までの距離は200m足らずといったところだろうか。
これまでの6年間、毎日、通勤で何気なく歩いていた。

4年生で、火災について学習を進めている。
学校の中を探検し、消火設備の多さに驚く子どもたち。
「じゃあ、町の中にはどんな消火設備があるだろう?」
といって、地下鉄の駅までの200mを歩き、道を渡って向こう側の歩道を歩き、学校へ戻る。
歩いた距離は400mといったところ。
これで、授業時間の半分程度が終了。
「どんなものを見つけましたか?」
「消火器、消火用バケツ、消火栓、防火水槽」
そう、わずか400mの距離にこれだけの消火設備を発見することができたのです。
なかでも、消火栓の数は、6つ。
これには、子どもたちもびっくり・・・。
「何で、こんなにたくさんの消火栓があるんだろう?」

ここで、消防車の写真を見せる。
先週、避難訓練時に消防署の方が乗って来られたので、写真を撮らせていただいた。
ボディーに「最大積載量 800リットル」との表示がある。
つまり、この消防車に積める水は、800リットルということ。
「さて、この消防車でどれくらいの時間、消火活動ができると思いますか?」

子どもたちの予想は、
「30分」
「1時間」
といった具合。
「5分」
との意見が出されたときは、
「そんなんやったら、消火できひんやん」
との反論が出され、みんなも納得の表情。

そこで、いきなり風呂の写真を見せる。
「みんなの家で水をたくさん貯めておけるところと言えば、まあお風呂でしょ。この写真のお風呂に入れられる水の量は、カタログによると・・・。」
「・・・・・」
「何と・・・・。」
「・・・・・」
「200リットルです!」
「えっ、そしたら、消防車って、このお風呂4つ分?」
「そうです」
「そしたら、30分も無理やわ」

「そうです。消防署の方に聞いたところによると、放水の量は調節できるそうですが、1~2分で水はなくなるそうです。」
「えーっ!」
「だから・・・」
「あっ、そうか、だから消火栓が必要なんや」
「そうですね。消火栓から消防車に水を補給しつつ、消火する場合もあるそうですよ。」


by sitoi | 2016-05-05 09:44 | Comments(0)

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